さて,昨年3試合を行い以下のような入場者を集めたチーム(チームBとします)があったとします.
チームB 1試合目>5,450人   2試合目>6,000人  3試合目>5,050人

前回の例で揚げたチーム(チームAとします)の昨年の入場者数と比べると,平均は異なりますが標準偏差は同じです.
チームA:1試合目>450人 2試合目>1000人 3試合目>50人

チームAとチームB,どちらの入場者数が安定しているでしょうか.
チームBのように思えます.
標準偏差だけでは,入場者数の安定度は表せないようです.

前回の課題であった標準偏差の大小と安定度の高低の関係,同一標準偏差の際平均入場者数の違いによる安定度の比較を考慮して,以下のような指標を計算してみます
安定集客度=平均入場者数÷入場者数の標準偏差
こうすることで,
・平均入場者数が等しいとき,標準偏差の小さいほうが安定集客度が高くなる.
標準偏差が等しいとき,平均入場者数が大きいほうが安定集客度が高くなる.
となり,数値の大小と安定度の高低の順序が一致した指標になりました.
ためしにこれを,2004年度L1の入場者数で計算したものが次の表です.

   
2004年度L1入場者数
YKKAP レイナス ベレーザ 伊賀 高槻 TASAKI バニーズ 大原学園 平均入場者 標準偏差 安定度
YKKAP 1 480 526 538 527.9 125.59 4.20
2 352 572 763 464
レイナス 1 632 1,592 675 420 924 991.9 451.52 2.22
2 1,500 1,200
ベレーザ 1 1,100 1,000 2,500 500 1,485.7 944.15 1.57
2 2,000 500 2,800
伊賀 1 240 500 230 280 321.4 96.34 3.34
2 300 300 400
高槻 1 400 240 150 477.1 477.66 1.00
2 550 400 1,500 100
TASAKI 1 600 500 500 2,000 757.1 553.34 1.37
2 700 500 500
バニーズ 1 450 500 500 521.4 80.92 6.44
2 500 500 750 500
大原学園 1 200 500 467.1 599.91 0.78
2 200 1,800 250 120 200

この表を見ると,レイナスベレーザを比べた場合,平均入場者数ではベレーサ(1,485.7人)のほうがレイナス(991.9人)よりも上回っているけど,入場者数の安定度という点ではレイナス(2.22)のほうがベレーザ(1.57)よりも上回っている,という評価になります.
あくまでも,この指標を使えばこの評価になる,というだけのことです.

次回以降,アウェイで客の呼べるチームを探していきたいと思います.